2010年に製作された映画「ミツバチからのメッセージ」を観てから、わたしの人生は大きく変わりました。
まず、ネオニコチノイド系農薬の使用中止を求める運動を始め、そして、ミツバチを守る活動とオーガニック普及のために、いろいろなイベントを企画したりと・・・。
ミツバチのことを知れば知るほど、多くの気づきを与えられ、学びを得ました。
現代の社会は病んでいます。
地球全体の大きな危機に対して、自分にできることは何か?
病を治療するには、対症療法ではなく根本療法でなければ、ほんとうの解決には至りません。
問題の根っこを探ること、そしてそれを一人でも多くの人に知らせること。
答えは一つではありません。
与えられるものではなく自分で考え、導き出すこと、自らの意識を変えることで、社会に巣食う病巣の元を取り除くことができると思います。
ミツバチは他者を犠牲としない生き物です。
花の蜜と花粉を食べ、植物の受粉を助けるミツバチは「共生社会」の象徴として、わたしたちに幸せへの道を教えてくれています。
合議制によって民主的に最良の意思決定をし、集団が一個の生命体として行動するミツバチ。
人間社会よりも、はるかに長い歴史を持つシステムにわたしたちは学ぶべきでしょう。
2015の年7月に、初めて立ち会った採蜜の様子を以下に記しました。
長くなりますが、最後までお読みいただければ幸いです。
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蜜蜂を守る活動をしていながら、自分では飼育ができずにいたのですが、ミツバチの蜜を採る作業を初めて体験しました。
場所は高島市内のミツバチ愛好家さんの庭です。
農薬の一斉散布が始まる前に済ませておきたいとのことでした。
まずは作業しやすい場所へ移動。ずっしりと重く、中にたくさんの蜜があることが想像できます。
上部の蓋を開けると予想通りに隙間なく巣が成長していました。
巣は上から下へと大きくなっていくそうです。
幼虫を育て終わったところから順に蜜を埋めていくので、採蜜は上から行います。
今回は一番上の段を細いワイヤーで切り外しました。
ニホンミツバチは大人しいとは聞いていましたが、本当に優しく人間に蜜を分け与えてくれます。
突然に巣箱を分解されてハチたちは大騒ぎしていましたが、わたしたちを攻撃する様子は全くありません。
乱暴なことをしなければ襲われることはないのです。
でも、なるべく早く元に戻したほうが良いので、じっくり巣箱の中を観察したい気持ちを抑えて蓋を閉じました。
採れたての蜜は、まだ温かくて濃厚です。
ニホンミツバチの優しさが伝わってくるような味わいでした。
この美味しさ、ミツバチの魅力をより多くの方に伝えていきたいです。
そしてミツバチを飼育できる環境が守られ、自然を愛する心優しい人々が地球上に満ちていくことを願ってやみません。
「植木屋タケさんのぶろぐ」 2015年7月16日 投稿記事に加筆
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